> 記憶を呼び覚ます、香りと眠りの力

3月 3日 記憶を呼び覚ます、香りと眠りの力


バラの香りで記憶力がアップ?

2007年にドイツのリューベック大学の研究チームが行った調査によると(科学専門誌サイエンスに掲載)74人の被験者に、並べたカードの中から同じカードペアの位置を覚える、神経衰弱に似たゲームを行いました。この時に、バラの香りを嗅ぎながら暗記をしてもらい、その後、深い睡眠中にバラの香りをかがせて記憶力への影響を調べました。
翌朝のテストでは、バラの香りを嗅がなかった時の平均点は86%だったのに対し、香りを嗅いでゲームをした時には、97.2%に跳ね上がったというのです。
睡眠中の香りによる刺激が、記憶を強化したと考えられています。

脳が何かを記憶するはたらきは、活動している日中だけではなく、睡眠中に記憶の整理と定着を行っていることが判っていて、深い眠りの時に、記憶の保存が行われています。

嗅覚と記憶の関係

もともと、香りと記憶は結びつきやすい特徴があると言われています。
懐かしい香りで、一瞬に過去の記憶が呼び起こされるような経験があるように、香りと記憶は、結びつきやすい関係にあるということでしょう。

別の実験ですが、英国ノーザンブリア大学の研究によれば、一方の部屋にのみローズマリーのアロマオイルを漂わせて記憶力テストを行ったところ、アロマオイルを嗅いだグループのほうが長期的な記憶力がおよそ6~7割ほどアップしたという結果が出ています。

眠っていても休まない嗅覚

shutterstock_247872679
しかも嗅覚は、睡眠中にも休むことなく働いています。
人間の五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)の中で、最も原始的で本能的な感覚といわれ、外敵から身を守るために、睡眠中でも休むことがないように発達したのです。

嗅覚以外の四つの感覚は、脳の視床下部から大脳皮質を通ってから大脳辺縁系という部分に情報が送られます。
一方、嗅覚は大脳辺縁系という部分にダイレクトに情報が送られます。
大脳辺縁系は大脳の中でも古い脳と言われる部分で、海馬や扁桃体という記憶や感情を司っています。

リューベック大学の実験は、バラのような特定の香りの効用の証明というより、バラの香りと記憶を睡眠中に結びつけることで、眠る前に覚えたことが思い出しやすくなったと考えられます。

眠りの力で、香りと記憶を強く結びつける

shutterstock_12790918
睡眠中に脳が何をしているかについては、疑問や解明されていないことが多いのですが、眠りには「記憶を定着させる」大切な役割と効果があることは事実です。

香りと記憶、睡眠の役割、3つの要素を整理してみると、例えば自分の好みの香りが漂うスペースで仕事や勉強を行い、同じ香りの中で眠れば記憶力が高まるかもしれませんね。

バラの香りに包まれて眠ると・・

shutterstock_126410951
記憶力を高めるために香りを活用したいなら、バラにこだわる必要はありませんが、バラの香りには様々な効用が認められています。

例えば、ラベンダーの3〜4倍といわれているリラックス効果があります。
またエストロゲンの分泌を促す美肌効果も注目されています。

バラの香りが好きなら、寝室にローズのアロマを取り入れるのがオススメ。
高いリラックス効果で眠りの質を高めて、お肌もキレイにしながら脳のはたらきにも良くなるなら、試してみる価値がありそうですね。様々な相乗効果が期待できる睡眠美容です。


png